戸建て物件を買おうかなと思って調べ始めた人ならすぐ分かることですが、中古戸建ってあんまり安くないよね、というかむしろ新築のほうが安くない?ということ。
なぜ逆転現象が起きるのか。先日のエントリーでも書いたとおり、いまは新築戸建がマスプロダクト化しており、空前の安売り時代なんですね。
いっぽうの中古戸建、これが値段が下らない理由がたくさんあるわけです。ローンの残債、元々高く買っている、あるいは高い金利で買っている、などなど。
いろんな不動産屋さんの話を総合してみると、中古戸建は市場価格だけで決まらないケースがあり、例えば住み替えの場合。残債が残っていたりすると、それをキレイにして新しい家に移りたいと思うのが人情ですよね。特にこれは築浅の物件でよくあるケースです。築年数が古ければ、残債もあまり残っていないので。
また良くないことに、金利が高い時代に買った家は、元金の返済が進まず、築年数が古くてもまだまだ残債が残っていたりする。そうなると悲惨で、残債はキレイにしたい、でも売れない、という状況に陥ってしまう。中には、売れない価格で頑張り続けて、何年も販売サイトに掲載されていたりするものもあります。
あるいは、元々買った値段が高かった場合。5000万で買ったんだからせめて3500万くらいで売りたい、といったケースです。昨今はパワービルダーの新築は安く買えるので、前は高かったかもしれないけど、もう今時はパワービルダーで新築が買えるよ、という状況になります。
中古戸建のオーナーは基本的には個人なので、経済原理だけでなく上記のような事情で市場価格から外れているものも数多いわけです。
では逆に、お買い得な中古物件とは何かというと、相続で売りに出されるケース。売り手としては、残債だとか買った時に価格だとかの損得勘定がなく、早めに現金化したいという思惑が働くので、不動産屋さんまかせですぐに資産化できる価格で出てくるケースが多い。築年数が古い物件に多い例ですね。
まとめると、築浅の中古戸建は新築戸建より割高になるケースが多く、築が古い戸建は市場価格なみ、あるいは割安になるケースが多いということです。
これらをふまえて、築10年から20年あたりの大手ハウスメーカーの中古戸建で割安なものを入手し、きっちりリフォームするのが結果的にいいモノを手に入れることができる気がしますね。